ぐうたら犬と暮らそう

ノーリード訓練の目指すところ

 最も気になるのは、ノーリードでコントロールができるのは一体何メートルまでか?という点です。
 イギリス仕込みのとあるプロの訓練士が書いた本によれば、半径約5mを目安としているようですが、日本の都市ではちょっと非現実的かもしれません。確かに「常態」であれば何メートル離れようが犬は自主的に人間のコントロール下に入ろうとします。ですが「犬が興奮やパニックに陥った時」や「他の犬や人間に襲われた時」はどうでしょう?そういう時にどうやってコントロールするか?という事も含めて考えなければ、本当の意味でリーシュレスバットコントローラブルであるとは言えないのです。

 そこで僕は勝手に、左手で1.8〜2.4mのリードを持った時に届く範囲、つまり、常に(ほぼ)ツケの状態であれば、人間のコントロール下に犬を置くことができるのではないかと考えました。一見すると、その犬がリードで繋がれているかどうかすら判別 できない距離です。不意に人と出会った時、相手に脅威を与ええないようにです。つまりこの訓練は「リードがなくても常にツケの(ヒール)状態で行動できる」という事を目指しています。 ただ、いわゆるCDなどの強制訓練におけるシビアな脚側歩行とは、訓練方法も目指しているところもまるっきり違っています。(訓練の途上で正式な脚側歩行もある程度覚えさせますが)
 これらのことが全て指示なしにでき、しかも外出時は常にその状態にあって、仮に一定距離以上犬が離れてしまった時でも、犬が自主的に距離を縮める様に常に気を使って歩き、人間が立ち止まった時には犬も立ち止まり、自主的にツケの状態で座って待つ事もできるような状態になる程度…を目指すつもりです。



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