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1993年初めから1999年初めまで、実に6年もの長きに渡り僕のメインマシンとして活躍しました。当時登場したばかりの新機種には目もくれず何か得体の知れない確信に導かれるように、このフェイドアウト間近の巨大な筐体を注文したことを覚えています。66MHzの拡張カードによってPPC化された後も、安定度と信頼性は僕が所有した数々のマシンの中で文句なしにNo.1。数字的にはたいしたことがないけれど、元々の基板設計の良さと相まって、実際の操作感や信頼性、合理性ではG3以前のどの機種よりもはるかに上を行っています。何しろ「落ちない」Mac。それだけで驚異。そして最大256MBという当時としては膨大なメモリ搭載能力。Sys7.Xならその9割以上をアプリケーションメモリに割り当てられます。さすがに最後には3Dのレンダリングで最新機種の10倍ぐらいの時間がかかるようになりましたが、まあ、言ってみれば「たったの10倍」レンダリング中なんてどうせ寝てるし、ひとつも困りませんでした。これ以前の(モトローラ68030)時代はさすがに3Dというのは実用的ではありませんでしたが、このQuadra以降は、どんなマシンに買い換えても作業効率はさほど変わってない様な気がします。PPCの最低機種に位 置しながら、結果的にはG3時代まで活躍できた、CPUの数値では測れない不思議なマシン。「スカリー世代」の最後の名機と言えましょう。Quadraに引導を渡したのはなんとWEBブラウザというフザケた時代。この後僕はiMac、G4タワーへと流浪を始め、Quadra950はまだ余力を残しながらも2000年冬、コレクターの元へ引き取られてゆきました。 (2000/12) |