ぐうたら犬と暮らそう

歩行訓練(1)

実際に歩行訓練を初めてからでないとツケは完全に定着しません。そこで、スワレとマテができるようになったら、上記のバリエーション訓練とは別 に歩行訓練を始めます。(リーダーウォーク+ヒール)


  1. 排泄をあらかじめ済ませた状態で、オンリードで外に出す。距離は10m。これがツケによる脚側歩行のデビュー。
  2. ツケの状態から、アイコンタクト、自分の左腿を叩きアトヘ(ツケで統一しても良い)と言いながら犬を見ないで歩き出す。
  3. 犬が自分より前に出たり、勝手な方向に進もうとしたら、黙ってくるっときびすを返して反対方向に歩き出す。(犬の方を見ない)
  4. 犬は突然反対方向に引っ張られることになる。
  5. 犬が気づいて追いかけ、また自分を追い抜いたら、また黙って反対方向をくるっと向いて歩き出す。
  6. 横引きの場合も同じ。犬が横に引いたのと反対方向にさっさと歩いてゆく。
  7. 犬が遅れて歩くようなら「ツケ」と言いながら自分の左腿を叩く。
  8. それでも遅れる様なら右手で人差し指を犬の前に出して誘導する。
  9. 一瞬でもツケの状態で歩けたら、歩きながら誉める。
  10. 立ち止まる。犬が前に出たら、リードがたるんでいるうちに犬をリードだけでうっちゃる感じで引っ張り引き戻す。
  11. ツケといいながら左手で犬を抱き寄せ、スワレをコマンド
  12. できたら誉める

この練習は、子犬の頃からこまめに習慣づけてやるといいと思っていましたが、後で専門家の人に聞いたところでは、成犬になってからの矯正も十分効くそうです。また、この訓練は散歩の時だけやるよりも、もっとこまめに、一日の間に何回も、数分の間だけ外に出るなど、意図的に行う方が効果が上がります。きびすを返す練習は、何度も何度も繰り返します。これが定着しないうちは散歩が前に進まないということもあるかもしれません。でも気にしなくて大丈夫です。

家庭犬の場合、ツケの定義は難しい。現在はオンリードでのツケを徹底するためには、例外を設けずに常にツケで外出する方が良いという結論に達している。最初、その事がストレスになるという情報もあったが、実際には根拠はないことが分かった。
  そもそも「どんな時にツケで歩かせ、どんな時にリリースするか」ということはゴルビーの頃から迷っていた事。が、そのため訓練が煩雑になってしまい、人間の方がコマンドを混乱してしまい、ツケの訓練を台無しにしてしまった事がある。結局自転車の時は引く、歩くときはツケるという区別 に統一するまでに3年もかかってしまった。だからネリの場合はとにかく混乱させないよう「犬は常にツケで歩かなければならない」という事を徹底させ、オンであってもオフであっても、外出時は常にツケの状態で歩かせる事にした。

 この歩行訓練は、リーダーと犬の主従関係が不安定になっている時やアイコンタクトができないような状態だと苦労する。もしどうしても犬が激しく抵抗したり興奮を治められず、訓練の続行に支障を来すようなら、一旦中断して、次の事を試してみる。


  1. 強引にでもリードをひきずって、家の中に入る。
  2. そのとき、犬の事を気遣わないように無視。要するに怒って家に帰るというのをオーバーにやる。
  3. 家の中に入ったら、犬を無視
  4. 犬が自分を目で追いかけているようであれば、自分は椅子かソファに座り「コイ」「スワレ」「フセ」を命じてできたら誉め、半分ぐらいの機嫌を取り戻すようなそぶりを見せる。
  5. 犬がやる気を見せているようなら、再び外に出て再開してみる。
  6. 1-5までの行動は、動作だけでなく、声に出して主張すること。犬はちゃんと聞いている。
  7. 無視しても犬がアイコンタクトを取ろうとしなければ。。。そのときは、もう一度犬との関係を見直した方がいいかもしれません。


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