オンリードの状態で脚側歩行が何となくできるようになって、いつでもオーナーが立ち止まったときに犬が気づいてツケをできるようになれば(あるいは行き過ぎても気づいて戻ってこようとする)、いよいよノーリードでの歩行訓練に入ることができます。 ノーリードでの歩行訓練は、完璧に呼びが効く犬でない限り、訓練の場所選びに十分な配慮が必要です。静かで気が散らないクローズドな場所か、少なくとも他の犬が来ないと分かっている場所が条件です。もちろん他の人に迷惑がかからない所というのは言うまでもありません。それと、もし可能ならば1m以下の短いリードを用意すると訓練がとてもしやすくなります。
大切なポイントは ノーリード訓練が入らないうちに「はい、ここからはノーリードですよ」「ここからオンリードですよ」ということを犬に意識させてしまうと、犬は勝手に「していいこと、してはいけないこと」を自分で判断し、次第にオーナーのコントロールから離れていこうとします。もし犬がそう考えるようになってしまったら、その時点でノーリード訓練は失敗です。 ですからこの訓練は根気と時間が必要です。もし独立心が強い犬やワガママな傾向のある犬で、普段からあまり運動させてもらえない状態だと、かなり苦労します。訓練をするときに大事な事は
です。それでももしノーリードが不安なのであれば、ノーリードに性急に進むよりもまず、歩行訓練(1)を徹底的に仕込む事の方がたいせつだと思います。これだけでも犬との散歩は楽しくなるのですから。 もし呼びが効く犬で、マテやスワレ、ツケが完璧にこなせるようなら、人や犬のいないのを見計らって、ゴミを捨てに行く時や近所の自販機にジュース類を買いに行くときなど、手軽にノーリードの訓練ができます。こういう日常の活動の中で犬を慣らしていくのはとても効果 のあることです。そして散歩の時だけでなく、なるべくこまめに「お供させる」ことによって、よりコントロール性が高まります。 |
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