Coachmen VanCamper 19'RD(1990) の室内を見てみる(1)

見取り図


このクルマの場合、端から端まで6mあります。幅は2m強。モーターホームの中では小さい方。ていうかこのサイズだとモーターホームなんて言わない。バンキャンパー。アメ車なので出入り口は右側。
よく日本では出入り口は左にないと不便だということで、わざわざ出入り口を左に付けなおしている
日本仕様外車キャンピングカーがありますが、幅が2mを超えてしまうとあまり関係ありません。かえって路肩に寄せた時など、運転席からは絶対に出られないほどギリギリに寄せてしまうため、右側出口はとても重宝します。

 

バンクベッドって実はいい


 後ろのダイネットから前方を見たところです。コーチメンバンキャンパーは、バンとしては結構天井が高くて、一番低いところでも180cmを確保しています。運転席の上には小さいながらも立派なバンクベッドを持っています。法規上は2人用になっていますが、割り切って1人用にして使った方が快適です。
  このクルマはClassBというカテゴリーに属します。モーターホームというよりは、どちらかと言えば長距離ドライブを快適にするために最小限の機能を備えたというようなイメージのクルマです。最近はClassBでは、こういうバンクベッドスタイルは珍しくなりました。
  バンクベッドは、元々好きではありませんでした。何しろいたずらに背が高くなって、走行時の空気抵抗ばかりでいいことなんかない…と思っていたんですが、やはりあるとかなり重宝します。 ClassCなんかの立派なバンクベッドに比べたらヘッドクリアランスも少なくてかなり圧迫感はありますけど、スースーしないし遮音もちゃんとしてる。3カ所あるベッドのうちでは一番安眠できます。父が乗っていたボートのバンクベッドよりもずっと快適かも。スペースに限りのあるClassBで「眠る」機能を追求したら、やっぱりバンクベッドしかないなあと実感しました。実はお店巡りをしてる頃、あちこちで「眠る」ということをちゃんとしたいならClassBはダメだよと言われてたんですよね。でもバンクベッドがあれば話は別 だという事がわかりました。
このクルマのバンクベッドは、使うときに真ん中の木の部分を手前に引き出すと「ずずい〜っ」とベッドが出てくるしくみ。その上にマットレスを敷きます。

 

このロングソファの使い道は?

 
アメリカのキャンピングカーには、ダイネットとこのソファが必ずと言っていいほど付いています。こんな昔のバスのようなアンコシートで横座りのソファに何か意味があるのか?と思いきや、案外これが重宝するんです。 疲れた時や外から帰ってきた時などに、クルマに入ってすぐにソファがあるとラクです。アルファで旅をしていた頃、「足を延ばせる」という事がいかに重要かを痛感していましたから、寝そべってみて「ああ、そういうことか!」と合点が行きました。
写真のように、背もたれをパタンと前に倒すと一回転して、ベッドに早変わり。納車してしばらくは、P泊の時はこのベッドに寝てました。 写真では倒しちゃうと足場がなくなってしまうように見えますが、エントランスやカメラの立ち位置などはまだクリアランスがあります。倒した背もたれの下は、犬のちょうどいい隠れ家になるようです。

 

小さいからダイネット

 

アメリカンモーターホームに必ず付いているもうひとつが、このダイネット。ていうかダイネットそのものは世界中のキャンピングカーの基本セットに含まれますよね。でも意外な事に、クルージング(orツーリング)性能重視のClassBではこのダイネットがちゃんとしてないクルマも多いようです。かくいうコーチメンバンキャンパーも、カタログを見ると本国仕様にはダイネットはなくて、このスペースがバストイレとクローゼットになってたりする。でもいざキャンピングカーを買ったなら、何はなくてもこのダイネットだけは絶対に譲れません。「クルマの中で茶を飲み食事する」という楽しみは、一度やったら絶対にやめられません。かなり小ぶりですけど、あるとないとでは天と地ほど違います。
左側のシートの下にはFFヒーターの吹き出し口が見えます。(黒くて丸い部分)
シートの下には、サブバッテリやFFヒータのユニットなんかが入ってます。
ちなみにこのクルマの型番の末尾に付く「RD」とは「リヤダイネット」の略。
食事の時はテーブルクロスをかけるととてもいい雰囲気になります。
このダイネットも、イザとなればテーブルを外してシートを「パタン」と倒せばベッドに早変わり。法規上、大人二人が横に寝ることができますが、やはりこれも1人用として割り切った方が快適です。

 

FFヒーター


FFヒーターはLPG式。キャンピングカーの基本中の基本。これは本当にありがたい装備です。もう納車直後からこれにはお世話になりっぱなし。
FFヒーターの吹き出し口は、ダイネットとクルマの前の方の2カ所あります。で、この写 真はそのFFヒーターのスイッチ。 上のレバーは温度調節(華氏)。下のレバーはオン・オフのスイッチ。でも家庭の暖房のように暖まってきたら弱い火力で運転…なんていう機能はありません。サーモスタット(バイメタル)の2値式。ヒーター自身は静かなので夜中に付けっぱなしにしても迷惑にはなりませんが、室内はファンモータで結構うるさいので、ON/OFFのたびに目が覚めます。
それでも大重宝。

 

ギャレイ

 
ギャレイというのはいわゆるキッチンの事ですが、モーターホームの世界ではどうもヨットやクルーザーと業界が相当重なっているようで、バンクベッドとかダイネットとかギャレイとか、どこかで聞いたような聞かなかったようなそんな響きがいっぱいあります。で、これにレンジと冷蔵庫が付いてアメ車のキャンピングカーの基本セット。じゃあ応用編は?というと、コンロが4つ口になったり、シンクがダブルシンクになったり、冷蔵庫が200Lの2ドアになったり、レンジの他にオーブンが別 に付いたり…という具合になるようです。
ちなみにこの基本セットでどの程度の調理ができるかというと、煮込み系なら結構な料理ができるみたいですね。「みたいですね」というのは、昔は料理好きだったんですがここ数年、一切台所に立っておらず、カミさんの領域になっているため詳細についてはよく分からないのです。

 

トイレ?


コーチメンの中で唯一気に入ってない部分が、このトイレです。 「トイレってどこに?」と思われるでしょうけど、写真の下の方にカバーがかかってるのが見えると思います。これが便座。そう、ドアがないんですドアが。トイレに座ったとすると、目の前に冷蔵庫が来る格好。で、ドアの代わりに両側にカーテンが付いていて、それで仕切ります。(このカーテンはプライベートカーテンと呼ぶそうです)真上には換気扇も付いていますが、でもなあ。
アメ車の古くて小さめのモーターホームにはこの手の「ドアなしトイレ」が結構あります。お店巡りをしていた頃も、マイクロミニモーターホームといわれるClassCでも、アコーディオンドアしかなくてビックリしたのを憶えています。狭くて小さなClassBだから割り切れますけど。
そんなわけで、殆ど使ってはいませんが、でもやっぱりあるとないとではやっぱり相当違います、気分的に。 将来的には、ドアを付けるとかして、なんとか使えるトイレにできないものか思案中です。

 

ジェネレータ(のスイッチ)


ソファの下に、こんなスイッチとオドメーターが付いています。これは車外の発電機(ジェネ)を回すためのスイッチです。スイッチを押すとセルが回り、押し続けているとジェネのエンジンがかかります。僕はこれを動かすたびに、昔何かで読んだ「日本がアメリカに戦争で負けた原因」みたいな話を思い出します。
発電機といえば、日本じゃいまだにリコイルスターターという名の「ひも」を引っ張ってかけるタイプが一般 的ですが、アメリカのキャンピングカーは車内でセルを回してワンタッチ。
昔、日本の飛行機も戦車もトラックも、エンジンの付いているものは全部、人力で引っ張ったり押したり踏ん張ったりして
エンジンをかけていた訳で、アメリカは飛行機も戦車もトラックもジープも、ボタンひとつでエンジンをかけていた訳で…。

ジェネレータは、主に電子レンジと、ルームエアコンを動かすために付いていますが、 ジェネをひとたび回せば普段サブバッテリで動かしている室内灯やFFヒータのファンなどの電源を自動的に切り替えてくれます。ついでにサブバッテリも充電します。(サブバッテリは普段はエンジンのオルタネータで、メインバッテリと一緒に走行充電する)エアコンを回すため、2.8KW(2800W)という、一般 家庭並みのとてつもない発電力を持っていますが、これもモーターホームとしてはとっても小さいらしいです。(通 常は4KW、大きなものになると8KWというのもある)
ちなみにオドメータは、「何時間回したか?」という目安にするための時間計。オイルやコイルの交換の目安にするそうです。

 


キャンピングカーで行こうの目次

Copyright 2002 Chihiro SATOW