ぐうたら犬と暮らそう

トイレトレーニング

 子犬を迎えた時、経験未経験に関わらず誰でも例外なくするしつけで、そして真っ先に始めるのがトイレトレーニングでしょう。そして誰もが一番苦労するのもこのトイレトレーニングではないかと思います。たいていの場合、子犬はトイレの時間が予測できず、散歩もまだできませんから、トイレの場所を教え、そこにさせるようにしつけます。そして散歩が始まると、外での用便ができるようにしつけるようです。

 そうすると、人間というのは欲張りなもんで、家の中でも外でも、人間の都合のいい時に都合のいい場所にして欲しいと願うものなのですが、たいていの犬の場合一度外ですることを覚えてしまったら、二度と室内ではしたがらなくなります(それが本来の本能です)。特に牡の場合はマーキングを覚えてしまえばお手上げです。この辺は多くの飼い主が失敗を経験しているところです。ゴルビーの場合も、いわゆる「田舎トレーニング」だったので、100%外で用を足していましたが、病気でまるっきり動けなくなってからは、これで苦労しました。

 個人的には、今後の都市環境でのマナーの事も考え合わせると、「外でのトイレ」は覚えなくて構わないのでは?と考えています。また、「外トイレ=散歩=犬が人間をコントロール」が人間に与えるストレスもなかなか軽視できないものがあります。

 けれども(小)の場合はまだ何とかなります。庭や玄関先などに割と簡単に(小)の場所を覚えさせることができるからです。(大)の時は、犬と暮らしている人はよくご存じかと思いますが、外だけでする癖がついてしまった犬は、人間の生活に犬が合わせていると、便意のために散歩を催促する時間帯がどんどん早まっていくのです。これは人間にとってはとてもストレスになります。実はこの問題は事前に防げます。食事パターンに密接な関係があって、少し人間の方に計画性が必要ですが。

 通常、犬が食餌をしてから消化するまで、約17時間と言われています。個体差もあるので、一概には言えませんが、人間が起きるのが仮に朝6時だと仮定し、それから1時間犬の散歩をしたとして、人間の朝食が7時頃。それに合わせて犬に8時頃に食餌を与えていると、その食餌によって犬が(大)を催すのは、計算上午前1時ぐらいになってしまいます。

 つまり、犬がもし外でしか用を足さない癖がついているとすれば、午前1時から6時までの約5時間にも渡って、生理的欲求を我慢しているという訳です。実際には成犬なら2-3時間程度は平気で我慢できますし身体も眠っているため、便意が迫ってくるのも若干遅れますが、「早朝の近所の物音で犬が目覚めて、それっきり朝の無駄 吠えが止まらなくなった」等という場合は、こういう事が原因だったりします。

 仮に6時に起床する人間に合わせて用を足せるように、犬に朝食を与えるとしたら、前日の午後1時頃に食餌を与えなければならなくなりますが、僕が試してみたところでは、そこまで行かなくても、だいたい朝10時頃に与えるようにすれば、早朝に犬が騒いで眠れないというような事は幾分避けられるようです。室内で用を済ませる事ができれば、犬は人間が起きる前の早朝に一度トイレに起き、人間が起きるまで寝て待つという事ができます。(子犬の場合、それが往々にして、起きた時「ウンコまみれ」を見ることにもなりますが)

 今、我が家もネリのトイレトレーニングの最中ですが、最近、やっとここ1週間、失敗せずに98%ペットシートでできるようになりました。まだ外出時は一所懸命我慢しているようで、帰宅すると堰を切ったように用を足します。でも当分は外でさせる癖は付けないつもりです。

 できれば外出時でも、盲導犬並みとまではいかなくてもペットシートを持参し、その上でしかやらないようにしつけるつもりでいます。

 そのため、犬が用を足した時間を記録し、統計を取って「しそうな時間帯」を割り出し、それに合わせていわゆる「ワンツー」トレーニングも始めています。まだ「便意がなくてもきばって頑張る」という様なレベルにはまだほど遠くて、何もない時に僕が「ワンツー」と始めると、ペットシートの上にフセをして抗議していますが。(2001/05)

いずれにしても、子犬のトイレトレーニングは根気と工夫が要ります。

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